南正時の日々是々日記

2013年3月号
南正時つれづれ旅のバックナンバー
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2013年2月の日記はこちらです。

■レインボー電車にはしゃぎまくり
2/28
　週刊誌に連載中の鉄道コラムの4ページ特集「お花見列車で行こう」(仮題)の入稿を昨夜済ませたと思ったら、朝一番でレイアウトが上がってきて、本文原稿の執筆です。このあたりが週刊誌のスケジュールなのか・・と妙に感心しながら原稿の執筆を始めました。それにCanonフォトサークルのレクチャー用ページの校正と重なりました。こちらは月刊誌なので少し日程に余裕があります。1日が校了ですが校正紙はまだ手元に届いていません。昼前に大阪に赴任している次女が本社出張で飛行機でやってきました。これまで出張には新幹線でしたが飽きたらしく、おまけに飛行機だとマイレージが付くというので利用したということです。「鉄道一家」の我が家では、ぜひ鉄道を利用してほしいものですが。午後から夫婦の散歩に付き合ってくれました。駒場東大のミニ梅園が満開で、天気が良いこともありキャンパス散策です。構内のイタリアンでケーキセットのお茶をして、駒場東大前駅付近でたまたまやってきた「レインボー」塗装の1779編成を3人揃って撮影。次女はスマホのムービーで撮ったようで、色の変わる車体を見て「やったぁ」とはしゃいでいます。この塗装は女性に人気のようです。夜は校正作業です。先週の釧網本線「流氷の旅」をアップしました。ぜひご覧ください。

ミニ梅園で梅と電車を撮る次女。久し振りに親子三人で「鉄散歩」。レインボー1779編成(駒場東大前)

■ローカル消防署の儀式
3/1
異国情緒を感ずる小さな渋谷消防署松濤出張所
　午前中に週刊誌の特集「お花見列車の旅」4ページの本文原稿を仕上げてメールで送稿。すぐに編集部から電話が入りました。どうも編集部は徹夜明けのようです。私の原稿待ちだったのでしょうか?。家内と神泉、松濤鍋島公園あたりを散歩。松濤公園の隣に地域の消防署があります。レトロな雰囲気のとても親しみのある消防署ですが、扉が開いて、職員の姿がいるところを見たことがありません。ところが中型の消防車がやって来て、職員が飛び出してきて車庫入れの「儀式」が始まりました。手際良くバックで車庫に入れると戸が締り担当職員と運転してきた職員とが敬礼をして儀式は終了しました。思わずすべてを見届けてしまいました。午後から外出です。有楽町で人に会い、打ち合わせを済ませた後、カメラ量販店でカメラアクセサリーのAとBを購入するつもりが、Bがあいにく品切れ、そこで新宿に連絡してもらったところⅠ品だけ在庫があるというので、新宿の小田急ハルクの店に行くと、たしかに在庫はあり店頭にも見本品がディスプレーしてあったのですが、ディスプレーをキャッシャーに持って行ったところ、10分も待たされたあげく「従業員のミスで品切れ」とのこと、新宿まで来たのが無駄になった・・と思っていたところ、担当が東口店に問い合わせたところ1点だけ在庫があるので地下2階B2に確保しておいたというので、東口店に向かうとB2はパソコン売り場。「西口でお願いした品物を買いに来た・・」というと担当はチンプンカンプン。つまり西口の担当は間違ったフロアを教えてしまったらしいのです。結局B3の売り場まで低姿勢で案内されカメラのアクセサリーBを購入したのでありました。何か最近のカメラ量販店はカメラに対して商売気がないみたいですね。おかげて本日は11000歩、5.5kmも歩いてしまい良い運動になりました。
■とうとうヤツがやって来た!!
3/2
　昨日の南風は私には不吉の風でした。案の定、最悪の朝でした。目はしよぼしょぼ涙目、鼻水タラタラで、とうとう花粉症の症状が強く現れました。憂鬱な季節に入りました。朝のシャワーでは「鼻うがい」をしました。まだ慣れていないこともあり強烈な痛みを感じて、粘膜から出血しているようです。朝飯後には症状の緩和しましたが、原稿執筆は集中できません。したがってハードディスクの中のフィルム写真データの整理とRAWデータの現像などで゛気分を紛らわせました。午後から家内と外出したのですが、大きなサングラスと密着マスクの重装備。それでも歳のせいか、アレルギーの症状は年々緩和されてきているのです。これから桜咲く季節まで、我慢の取材旅行に出なければなりません。出張で帰省中の次女が午後の飛行機で勤務先に帰りました。嵐が過ぎ去ったあとのような我が家に戻りました。
■映画は思い出の「玉手箱」
3/3
　この週末は仕事の合間にDVDで映画を見ています。昨日は「テルマエ・ロマエ」と「はやぶさ遥かなる帰還」と、1956年(昭和31年)の日本初のSFカラー映画「宇宙人東京に現わる」の3本です。新作の2本とも楽しめましたが、「宇宙人・・」では当時の鉄道が何カ所か出てきました。ファーストシーンでは雨の田園地帯の築堤上の駅に進入してくる電車です。築堤のあたりは黄金色の田んぼです。電車は京王の1900形で行き先表示板には「吉祥寺-渋谷」となっています。カラー(アグファカラー)効果を意識したのか電車を待つ蛇の目傘の和服の婦人は真っ赤な雨コートを着ています。この映画の色彩設計と宇宙人のデザインは、あの爆発だ!!の岡本太郎画伯であります。次のシーンは駅前の情景です。築堤の上を行く電車が走っています。駅名を見ると「新町駅」になっていますが、これはドラマ上の駅名で実際の駅は井の頭線高井戸駅です。高井戸駅は昭和8年の開業から昭和47年までは築堤上の駅で、環八が開通して現在の高架駅になりました。1900形電車は1953年に湘南スタイルの2枚窓電車でデビュー、1984年まで運用されていた電車でした。映画は文字通り貴重な当時の映像の記録であり、時として「映像の玉手箱」のように記憶を蘇らせてくれます。1951年(昭和26年)日本初のカラー映画「カルメン故郷に帰る」の草軽電鉄の機関車牽引の映像はカラーで残る唯一の草軽電鉄の映像でしょう。「宇宙人・・」はTSUTAYAでレンタルがあると思いますから、京王ファンならずともぜひご覧ください。今日は午後から散歩に出かけました。京王井の頭線東松原駅近くの羽根木公園です。ちょうど梅園が見ごろで多くの人が訪れていました。帰りは小田急梅ヶ丘駅で変化のあるレールに興味を持ち少しだけ「撮り鉄」を楽しみました。そう言えば昭和21年製作の「東京五人男」(東宝・斉藤寅次郎監督)で終戦直後の梅ヶ丘駅と当時の電車が登場して、駅のバックには今の羽根木公園の丘が見えています。この映画は黒澤明や山田洋次監督が感激したという名作でBS「山田洋次監督が選ぶ日本映画百本」にもリストアップされています。再放送を期待しましょう。

高井戸駅に進入する京王1900形と「新町」駅として登場した高架駅の高井戸駅。羽根木公園の梅はちょうど見ごろ。小田急梅ヶ丘駅が絵になるので「鉄」やっちゃいました。

■白い恐怖
3/4
　北海道網走地区から湧別にかけて低気圧の影響で地吹雪が荒れて9名もの死者を出してしまいました。私が先月下旬に同地区を取材した後の惨劇でした。地吹雪の怖さは意外に知られておらず、私の仲間のカメラマンの間でも、その怖さを体験した人は少ないようで、いつも他人ごとのように聞き流してくれています。私は10年前に釧網本線標茶付近の国道を移動中に猛烈な地吹雪に見舞われました。30分前までは標茶-磯分内間で視界良好のなかで気動車を撮った直後に地吹雪に襲われました。一寸先も見えず、道路の境目も判別できないホワイトアウト状態になり、ノロノロ運転で進むと突然、目の前にトラックのテールライトが!!。怖いのなんのってありませんでした。自分の車のボンネットの先が見えないのですから。凄い恐怖心に見舞われ、そのうちエンジン出力低下してきました。時速10km程度のまま何とかノロノロ運転で川湯温泉まで到達すると、そこでエンジンが止まってしまいました。翌朝の道新のトップ記事を見ると、私の通過した直後30分で国道は通行止めになり、国道に停車したままの自動車は近くの小学校に避難して、吹き溜まりの中に車の中で一人が死亡していたと伝えていました。この時、国道でなくローカルな道路を通っていたならば間違いなく遭難したと思われます。この経験から私は毛嫌いしていた携帯電話を持つようになったのです。その次の地吹雪体験は2010年2月の浜小清水で遭遇した地吹雪です。午後の「流氷ノロッコ号」と、その前のDCが来ないので確認すると地吹雪で運休とのこと。みるみるうちに視界が悪くなったので、緊急に浜小清水から脱出すべくガソリンを満タンにして釧路方面へ国道391を進みました。この日も川湯温泉に避難しましたが、その後391号は二日間に渡り閉鎖され、列車も運休が続いたそうです。本当に地吹雪には怖い思いをしました。地元の大先輩の写真家藤泰人さんいわく「そんな時、地元の人は動かないんだワ」とのことでした。地吹雪で亡くなった道民の方々には慎んでご冥福をお祈り致します。
　本日は午前中に週刊誌の連載原稿を執筆して昼前に送稿して入稿。締切日が過ぎたので申し訳なく思っています。午後から家内と散歩を兼ねて渋谷区役所から公園通り、センター街など2時間あまりに渡って散策。最後はTSUTAYAで映画を何本かレンタルして、ワインを買って帰宅しました。

地吹雪舞う浜小清水駅。この後の列車はすべて運休。急いでR391を弟子屈方面へ浜小清水を脱出、すでに地吹雪状態で視界は悪くなり、この後通行止めに。あやうく孤立するところだった。2010年2月浜小清水で撮影

■西荻でグルメランチを
3/5
　今日は西荻窪で用事があるので天気が良いこともあり家内共々でかけました。昼前に用事を終えてアニドウフィルム社長で、ギャラリー「ゴーシュ」のオ―ナ―、オ―プロダクション社長の浦和生れの荻窪育ちで西荻在住のなみきたかしさん推薦のワイン厨房「クォーレ」でランチ。私はミラノ風カツレツ、家内は鮭のフリッターと、六穀米、これにサラダと食後の飲み物がついて一人950円。私はハウスワイン赤のグラスを注文しました。すっごく満足したランチでした。この店のすぐ前には、先だって大宮工場でのC58取材からの帰りに山崎友也、クラッセの富田さんと仕上げに野菜超大盛のラーメンを食べた、うわさのラーメン屋があります。西荻はグルメの色濃い街です。腹ごなしに善福寺公園に行き、園内を散歩。さまざまな梅が咲き誇り、柳とコブシの新芽が春を告げていました。帰りに西荻のJR高架下にある西友ストアーでたーんと買い物をして、まるで戦後の買い出し部隊のような様相で帰宅しました。私の住む渋谷神泉のスーパー(旧ポロロッカ)よりもはるかに安いとのことで家内はどんどん買い込んだのでした。

「クォーレ」でのランチタイム。真っ昼間から赤ワインを飲んじゃいました。善福寺公園はすっかり春のたたずまい。

■カウントダウン
3/6
　週刊誌の4ページ特集「お花見列車」の校正が上がってきました。全国各地の桜と鉄道を私自ら選んで掲載したものです。ラストページには縦1米写真で三陸鉄道の桜を紹介しています。午後から代官山まで歩いて行きました。東横線渋谷-代官山地下化が残すところ後10日になりました。さずがJRのオーバークロスの橋梁と並行する歩道橋には入れ換わり4-5名の「撮り鉄」がいました。いつもそうですが、廃止、引退の声とともにマニアが集中するのは「鉄」の宿命でしょう。代官山から多摩川まで行き、新幹線と東急を何カットか撮影して、多摩川駅近くの東京の名湧水57選の湧水を訪れました。このエリアに3カ所の「名湧水」があります。帰路は渋谷寄りの先頭車に陣取りFUJI X10のハイビジョン動画で代官山発車から渋谷駅到着まで「前面展望」映像を撮りました。あと、何回この区間に乗れるでしょうか。歩行数12900歩、6.5km　血圧137　73

歩道橋からはコンデジのレンズがクリアする。こんな格好で撮影した。代官山駅は雑然としていた。この区間は地下化する。田園調布の名湧水「旧多摩川園内の湧水」

■THE GINブラブラ歩き
3/7
　新刊本企画の打ち合わせのため、最終的な資料を揃える作業を午前中から昼過ぎまでに揃えWARD化。15時から高田馬場のJ社で担当編集部長の「鉄」のMさんと打ち合せ。少し長引いた企画ですが、何としてもやりたい企画なので、これで一安心でしょうか・・。東西線-銀座線乗換で京橋の実業之日本社へ。旧知の「鉄」でもある村上編集長と少し雑談。早速、先だっての網走の流氷ノロッコ号の写真のオファを受けました。徒歩で京橋からギンザを歩いていると、かねてから気になっていた「警察博物館」に入りました。興味あるのは大正時代の「赤バイ」で、クラッシックなサイドカーでした。現在の「白バイ」の前身ということです。Canonサロンに行き「鉄」のMさんとしばし鉄談義、来月一緒に花見の撮影旅行に行こうか・・ということになりました。6時から昭和通りの「ぐんまちゃん家」で桐生市の観光キャンペーンに出席。市長みずから観光説明をする熱心さ。古き良き街の桐生は私の好きな街です。桐生の名産品を御馳走になり夜の「ザギン」をフラフラほろ酔いで歩いて銀座線で帰宅。
■祐天寺名物鉄道カレー
3/8
　昼前に行きつけの桜丘町の主治医のクリニックで問診と投薬。家内も同行したのでその足で「最後」(おそらく)東横線渋谷駅から祐天寺に向かいました。私の取引銀行はOOO銀行祐天寺支店でもう45年も同じ支店に口座を置いています。その事務手続きで銀行窓口で諸手続を済ませて、祐天寺名物のカレー専門店「ナイアガラ」に行くと、駅前の店舗が空き家になっていました。移転したようで新店舗に行きました。私が祐天寺に住んでいた昭和40年代後半から50年代にかけては、新店舗の場所にありました。つまりUターンしたと言うこと。店はこじんまりしてしまいましたが、それでもD51のナンバープレート付き煙室扉と店内の鉄道コレクションが圧巻です。スハ32の座席までSLがカレーを運んでくれます。座った席の前には0系のスピードメーターと、0系「こだま」の行く先表示板が展示してありました。ここのオーナー内藤さんとは40年以上の付き合いです。近くの保育園の広場にはC57117号の大動輪が腕木信号機と共に保存展示してあります。内藤さんは店に出る前に必ず磨くのが日課で油光りしていました。C57117号は日豊本線青井岳で昭和49年に撮影しました。美しい門デフと赤ナンバープレートの最も九州のゴーナナといっていい名機関車でした。久しぶりに名機に会えたようでうれしくなりました。夕方、飯田橋の双葉社へ入稿と原稿の打ち合せに行きました。本日の外出歩行数　13.240歩　6.7km

東急渋谷駅からラストランで祐天寺へ。SLがカレーを運ぶ。目の前には0系のスピードメーターが!!。近くの保育園に保存されているC57117号機の大動輪と、現役時代のC57117号機。昭和49年10月日豊本線青井岳にて撮影(デジタルリマスター)。

■眠られぬ夜だった
3/9
　花粉症の症状が最悪で昨夜から重症の鼻炎になり、夜中もずっと鼻をかんでいました。ということで本日は外出を控え休養することにしました。日経から恒例の日経プラス1ランキング「何とかベスト10」の依頼を受けていて締切が月曜日なので、その原稿をまとめたり、これまで撮った動態保存のSLのRAWデータを現像してライブラリーに加える仕事をしていました。よく考えると休養になっていないのに気が付きました。日中は症状も緩和されましたが、今年の花粉症は手ごわいと思いました。これに黄砂と、発展途上国からスギ花粉より怖いPM2.5という有毒物質が飛散してくるのですから「オイ、何とかしろ!!」と言いたい気持です。黄砂はともかくとして有毒物質の飛散はまるで毒ガス攻撃の「侵略戦争」ではありませんか。
■空が黄色く見えます
3/10
　今日は初夏のような陽気になる予報なので、初夏から夏モノの衣服を出して家内と散策でも・・と思っていたのですが、空は見る見るうちに灰色になり午後2時には空全体が黄色く暗くなり、ちょっと異様な光景になりました。視界は2㌔程度で、副都心の高層ビルやNHKのビルさえも見えないほどです。何か突然、侵略者がやってきたようです。「すわっ、ゲリラ黄砂か・・!!}と思いました。黄砂の予報は気象庁からも出ていませんし、アクセスした気象庁の黄砂情報は黄砂情報のシステムソフト不都合でアクセスできないお粗末さでした。後で知ったのですが、この現象は関東平野で強風で舞い上げられた関東ローム層の砂が舞い上がった「ローカル黄砂」であることが判りました。記録に写真を撮ろうとベランダに出ると目に異物が入ったようで、口の中はジャリジャリします。夜は冷たい北風に代わり「黄砂現象」は収まりましたが、急激に冷え込みました。岐阜県から家内の妹夫婦が上京してきたので、我が家も娘二人が揃ったので桜丘のイタリアン「ベルマーレ」でi賑やかに夕食を共にしました。

午後2時の都心の空。関東平野で発生した「黄砂」が強風で都心に来襲したようだ。中の写真は少し緩和された15時ごろ。右写真、普段はこのとおりの眺望だが、右のNHKも見えないほどだった。

■東京物語
3/11
スカイツリー初登頂(長女撮影)
　上京中の家内の妹夫婦の東京見物です。私は原稿の締め切りを控えているので家内と、鉄道会社に勤務している長女が案内役でスカイツリーに出かけることになりました。鉄道に詳しい長女に案内させれば安心です。地下鉄の出口へのアクセス便利な車両なども一発だったということです。スカイツリーは整理券を発行して、待ち時間を浅草見物したということでした。ミーハーな楽しい浅草見物だったことでしょう。大阪から帰宅中の次女はこの春の転勤で、実に10年ぶり東京に戻ってくることになったので、マンション探しで上京です。新しい勤務先は新宿のターミナルなので中央線沿線が私たち夫婦のお勧めなので、西荻の駅にも近い新築高層マンションを決めてきました。中央線が一望の「トレインビューマンション」らしいので楽しみです。夕方、私の仕事もひと段落したので渋谷の宿泊先のホテル近くの居酒屋で浅草の土産話をしながらの食事会でした。
■彗星がやってくる
3/12
　昼前に歩いて渋谷-恵比寿間の東横線のオーバークロス橋に行きました。並行する歩道橋には7-8人の「鉄」と、通りすがりの臨時「鉄」がカメラを向けています。私は正午ごろに通過する金太郎機関車の引く貨物列車と東横線の同時クロス走行を狙ったのですが、金太郎は長編成の貨物を従えて堂々と通過しました。歩いて代官山まで行き、祐天寺の銀行に行き諸手続きの間に鉄道カレー店「ナイアガラ」に行き、C57117号機の現役時代の写真を贈呈しました。店内にはC57117号の赤ナンバープレートが展示してあります。昼食のカレーを食べて銀行に寄って一時帰宅して、5時に三脚、大口径レンズ、Pentax８×40の星空観望用の双眼鏡を持って東横線多摩川へ行きました。今、パンスターズ彗星（C/2011 L4）が地球に接近していて、見ごろを迎えています。日没直後の西空に見えるといわれていますが、当初の期待ほど大きくは見えないようで、都内からは肉眼では無理のようです。かつてハレー彗星、ヘールポップ彗星の時は彗星ウォッチャーとなり全国や海外まで出掛けたほど彗星には興味を持っています。多摩川の神社の展望台からは富士山や、多摩川鉄橋を行く電車と同時に撮れる・・という期待もありましたが、日没直後まで富士山が見えていたほどの天気が、西から寒気が入り込み薄雲が広がってきました。双眼鏡でウォッチするも残念ながら見えません。一緒にいた天文ファンたちも次第に引き上げて行きました。彗星の位置的には今日が富士山と彗星が一番の条件だったのですが。そのかわり夕日の富士山と電車は傑作がモノにできました。

カウントダウンの東横線の橋梁。堂々と走る金太郎の引く貨物列車。代官山駅で東横線から姿を消す9000系(左)。夕日に映える富士をバックに走る9001。この右上には彗星が現れるはずだったのだが。過去の彗星の写真

■巨匠の背中
3/13
　昼前に女優の岡本茉利さんと松竹の「寅さん」も手掛けたベテラン元宣伝部のOさんと成城学園駅で待ち合わせて、砧の東宝撮影所へ行きました。敬愛する山田洋次監督の最新作「小さいおうち」の撮影現場を見学することになりました。ゴジラとモスラが出迎えてくれる東宝撮影所第10ステージには同作品のセットが組まれ撮影はたけなわです。たまたま監督が小休止だったので挨拶に行くと「やぁ、南さんいらっしゃい」と迎えて下さいました。この映画は2010年に第143回直木賞を受賞した原作の『小さいおうち』の映画化で、昭和と平成の暮らしをノートに綴られた切ない恋愛を通じて描いた作品。撮影は東宝撮影所のセット撮影がほとんどです。撮影はもちろんフィルム(コダック)撮影で、監督の旧知の「山田組」のスタッフがほとんどです。懐かしい人に会いました。松竹のベテランスチルマンの金田正さんです。金田さんとは昭和48年に由美かおるの衝撃ヌードで話題になった映画「同棲時代」のロケ取材で、いろいろお世話になった方です。金田さんは「男はつらいよ」のほか、名作「砂の器」も担当されて、氏が撮影した「砂の器」のポスターは名作との評価を受けています。この作品では現役バリバリのスチルマンとしてEOSデジタルで精力的に撮影されています。私は富士X10の無音シャッターで監督を取材しました。テスト、テスト本番を繰り返しワンカットずつ丁寧に撮っている姿は、安易なテレビドラマとは全く違った懐かしい「正統映画」の現場です。スタッフもそれに応えるように「あうん」の呼吸で、てきぱきと撮影準備を進めて行きます。これが「山田組」の真骨頂でしょう。効率の良い撮影なので、撮影現場には珍しく9時スタート、17時終了を基本に撮影を進めているそうです。この日は少し押して18時過ぎに終了しました。山田監督の撮影現場を見せて頂いたのは初めてのことなので、ちょっと興奮気味のまま撮影所を出たのでありました。

「小さいおうち」の撮影風景。山田組のチームワークで撮影が順調に進められる。狭いセット撮影なので監督の背中を見ながらの見学取材だった。第9ステージに建てられた「小さいおうち」のセット。

■気になる風景
3/14
　400字の原稿を1本書きあげてメールで入稿後、東横線渋谷駅の地上駅が今日と明日の2日で廃止になるので、長年利用してきた者としては気になるので、散歩がてらに出かけました。東口歩道橋の中段から渋谷川を近景に撮る東横線が私のお気に入りのポジです。ここで一人でカメラを構えていると、通りすがりの人が立ち止り写メやデジカメを構え始めて、たちまち黒山の人だかりになりました。この昭和の風景もあと1日限りです。銀座線の地上区間も駅前再開発で大きく変化します。地上区間には新しく銀座線渋谷駅が移動するとのことです。建設当時の古いアーチ形のコンクリート橋台のある風景も変わってゆくはずです。ここはだれもカメラを向けていません。近くのカメラ量販店で買い物をしてから、桜丘町のイタリアン「ベルマーレ」で家内と待ち合わせ、ン十年の結婚記念日の食事をしました。去年の後半には我々夫婦の間には「変化」あったので、今日の夫婦水入らずの食事は感慨深いものがありました。

R246と東横線渋谷駅。渋谷川と東横線。この日は人だかりができた。渋谷桜丘「ベルマーレ」で好物のイタリアンで夫婦でメモリアルの食事。

■最後のNAMIKI橋
3/15
　東横線渋谷-代官山間の地下化に伴い高架部分と東急渋谷駅が廃止になります。昨日までに別れはしたと思い、ラストディは行くのはヤメておこうと思っていたのですが、40年以上も東横線沿線に住み同線を利用したものにとっては、やはり気になるものです。午前中に締切日が今日の週刊誌連載の原稿を書き上げて、午後から並木橋に行きました。ここが廃止区間では最も生活館が感じられるから、四季折々に撮影してきました。並木の紅葉が美しい季節もありました。交差点を撮影していると魚屋のオバちゃんが、店舗の3階に案内してくれました。そこはかつて並木橋駅のすぐ前で、プラットホームの一部が残っていました。戦前からの当時の様子をオヤジさんが話してくれました。現在の並木橋に並行して架かる小さな橋が正真正銘の「並木橋」で、この道こそ鎌倉街道だといいます。ここから高架上の並木橋駅にアクセスしていたそうです。当時は高架下も生活の場であったということです。いい話を聞きました。東急渋谷駅付近は多くの人で賑わっていました。それを横目で見ながら東横線に別れを告げたのでした。

並木橋交差点を行く東横線(青山方面から)、これが並木橋。鎌倉街道に架かりガード下に並木橋駅があった。ホームの一部が残る並木橋駅跡。渋谷駅付近の歩道橋は大勢の人が繰り出し歩くのもままならないほど。　東横線渋谷-代官山の思い出写真

■桜咲く
3/16
　週末でぽかぽか陽気なので多分、本日「開花宣言」が出ると思っていたので、家内共々ご近所の桜を「偵察」に行きました。駒場野公園のコヒガンザクラはほぼ満開ですでに花見客が訪れていました。もうすぐ井の頭線の電車と桜が撮れそうです。駒場東大のキャンパス内のフレンチレストラン「ルヴェソンヴェール駒場」でランチ。家内は魚のポワレ、私は肉料理と赤ワインをグラスで飲み、ささやかなお花見を楽しみました。夕方になって三脚と大口径レンズを持って「多摩川」へ、12日のリベンジのパンスターズ彗星撮影に出かけました。今日は何とか雲も出ずに撮れそうです。ただし地平線10度の低い角度にあるため、モヤが障害になっています。予想では双眼鏡で見える・・とのことですが東京など都市部では確認できず、カメラを10度に向けて露出を変えて数打ちで対応しました。モニターで見てもほとんど確認できないまま、自宅に戻ってRAW現像すると、彗星の尾もはっきり見えて、都内での撮影はかなり難しいと思っていただけにホッとしました。この撮影のため東横線地下駅から乗りましたが、初日とあって大混雑。切符売り場は長蛇の列、地下の交差部分では歩けない状態、エスカレーターでは止まっている人を急かす不届き者もいて、大事故や犯罪につながるのが怖いと思いました。私が乗った東武から直通電車にはナント足元にタバコの吸い殻が入っていたセブンスターの空き箱が落ちていました!!

満開の桜とレインボー電車。桜はいいねぇ。落日の多摩川鉄橋。やがて西空低くバンスターズ彗星が尾を引きながら、かすかに見えた。RAW現像でデジタル処理でトリミング。。

■侵略者たち
3/17
「宇宙水爆戦」のミュータント(DVDジャケットから)
　見境のない映画好きの私です。「寅さん」から小津安次郎、ミュージカルからポルノまで、見たい映画はできる限り見るようにしています。ところがアーカイブスになるとフィルム上映が出来なくなり、名作、迷作などは止むをえずDVDやビデオで見ることになりますが、私好みのマイナーな映画はどうしても見ることができません。花粉症の症状が重症なので今日は外出はやめて、気になっていたDVDを見て過ごしました。その1本が1955年のユニバーサル映画のSFの古典「宇宙水爆戦」(THIS ISLAND EARTH)です。この映画は小学生の頃見て、強烈なインパクトを得ました。当時は日本ではビキニ環礁での水爆実験による被ばくなどで世間が騒然となっていた時代でした。物語は原子力の時代を予感させる科学者がメタル―ナという宇宙人に拉致されます。宇宙人の惑星メタル―ナに到着すると惑星間の「核戦争」で滅亡寸前であり、その戦争に巻き込まれる訳です。メタル―ナ宇宙人はひそかに平和な地球侵略を狙っていたのでありました。当時のさまざまな科学製品、空飛ぶ円盤、脳がむき出しになった宇宙人が作ったミュータントが強烈なインパクトとして印象に残っていました。これまでにテレビ放送されたベータのテープで見ていましたが、このほどHDリマスター版が発売され、さっそくAmazonで購入したのは言うまでもありません。懐かしい映画でしたが、素晴らしいリマスター画像とも相まって今見ても十分楽しめるSF映画でした。日本のSF映画も大きく影響された古典です。異星人の侵略の過程で、中には地球人の味方の「親切」なエクセターという宇宙人もいて、ドラマが進行します。結果的にはそのエクセターによって地球は救われるのです。日本の南海上では地球環境を破壊しつつある「異国人」からの侵略の脅威にありますが、このほどその国の外務大臣に、かつての親日派の熱い思いの外交官が任命されました。正義の味方のエクセターのように地球を救ってくれるかな。
●南正時が選ぶ(好み)古典的SF映画ベスト5、1950年代限定・ファンタジーは除く
①宇宙戦争(1952・米) ②禁断の惑星(1956・米)③宇宙水爆戦(1955・米)④世紀の謎・空飛円盤地球を襲撃す(1956・米)⑤地球の静止する日(1951・米)
■鉄道写真とヘアヌード
3/18
扉の写真は岳南鉄道と春富士
　本日発売の週刊大衆4月1号・380円の巻頭グラビアは「お花見列車」の4ページ特集です。全国各地の鉄道と桜を掲載しています。扉の写真は岳南鉄道の赤い電車と富士山と桜の写真です。見開きでは各地の桜と鉄道を掲載、ラスト1ページは三陸鉄道と桜で、これは三陸鉄道と被災地の復興を願って掲載しました。隣のグラビアは「ヘアヌード」ですが、これは週刊誌の宿命。また、鉄道写真の大御所から「ヌードと鉄道を一緒にするなんてケシカラン」とお叱りを受けそうですが、「鉄」以外の一般の読者には結構評判の私の連載なんですよ。コンビニ、駅の売店でSuicaでお求め下さい。ちなみに来週月曜日発売の号では北浜駅の「流氷列車」を掲載の予定です。午後からレイアウト先行の原稿を1本まとめて送稿。夕方から吉祥寺で買い物をしてから荻窪のギャラリー「ゴーシュ」でオーナーのなみきたかしさんと会いました。昨日、彼からの連絡によれば、昔のアニメ界の8mmフィルムが見つかったとのことでその確認です。その映像はまぎれもなく40年以上前に私が撮った映像です。現在の「シンエイ動画」の前身「Aプロダクション」在職中に私が撮ったもので、現在では大御所のアニメ作家、アニメーターの若い頃の映像がたっぷりシングル8に撮られていました。映像を見ているうちに、当時の事が次第に思い出されました。私の好きだった山形出身の女性はなぜかアップで多く写っています。当然ですね。この映像は近くデジタル化して日本アニメーション文化財団で保存されるということです。映像を見た後、なみきさんにルミネのイタリアンでパスタとピザを御馳走になりました。
■「線路っぱた」から春便り
3/19
　10時ごろから桜の咲き具合をウォッチングするため外出です。EOS7D2.0に18-200mmを付けて京王相模線の稲城に向かいました。ポカポカ陽気を通り越して初夏の暑さです。着ているものは初夏用の単衣、長襦袢はなしで半襦袢だけでジーンズの羽織という出で立ちですが、肌着はじっとり汗をかき始めました。稲城駅から徒歩10分程度の小高い山の中腹にある神社の広場で武蔵野線の貨物を待ちました。11時から13時過ぎまでが、この場所のゴールデンタイムで効率よく貨物列車がやってきます。試運転、回送列車の185系も何本かやってきて、結構忙しい撮影でした。高架上ですが山肌には梅、モクレンなどの花が咲き、春たけなわです。桜は蕾膨らむといったところで、一週間から10日後が見ごろでしょう。13時過ぎで打ち上げて、隣の京王よみうりランド駅に行き、歩いて10分の穴澤天神社に行きました。新企画の新刊本の取材を兼ねています。ここには東京の名湧水57選のひとつ「穴澤天神社のご神水」があり、美味しい水と評判で多くの水汲みが訪れています。と、同時に隣接する弁天様あたりから霊気が漂い、パワースポットの水としても人気があります。ペットボトルに御神水を詰めて、今夜美味しいお茶を飲むことにしましょう。

京王相模線とダイナミックに交差する武蔵野線。モクレンの咲く線路っぱたをコンテナ貨物が通過。高架下には紅梅が咲く。穴澤天神社の御神水は東京の名水と評判が高い。

■公式お花見
3/20
　まさしく「狂い咲き」のように桜が一斉に開花して、あっという間に満開になろうとしています。4月第一週には私の「定点桜花と鉄道撮影地」へのロケを西への予定しているのですが、花が持つがどうか不安になっています。16日にちらほらの駒場東大キャンパス内の枝垂れ桜が気になっていたので、お弁当とおやつを持って花見に出かけました。我が家に毎年の恒例お花見です。はたして野球場の枝垂れ桜は満開でした。その近くのソメイヨシノも5分咲きと見ごろを迎えていました。近くのベンチに腰掛け、お弁当を広げ私は昨年の残りのボージョレヌーボーの小瓶を開けました。野外の桜の下でのヌーボならぬ「古酒ヌーボ」のワインも格別です。校内の桜やモクレンを愛で、駒場公園の旧前田侯爵邸の桜を見て、駒場野公園のコヒガンザクラを見に行きました。こちらは花吹雪状態です。ソメイヨシノも見ごろなので、管理事務所に許可を取って「ケンネル田圃」内に入れてもらい、桜と井の頭線を撮りました。コンパクトカメラなのですが、撮っていると次第に乗ってきて、結構力(りき)を入れて撮りました。ここからの風景はまるで東京とは思えないような里山風景で四季折々に撮る私のお気に入りの撮影場所です。かえりに管理事務所で公園内の桜の木の資料を頂いて駒場東大前から帰路に着くと4号車で松本典久さん夫妻とバッタリと会いました。神泉で下車するというのでひと駅だけのお喋り。コンデジながら気に入った写真が撮れたのですぐHPのトップページにアップしました。

駒場東大構内の枝垂れ桜は名木である。駒場東大前駅近くの桜は5分咲き。ケンネル田圃から見た井の頭線。コヒガンザクラとソメイヨシノが一緒に見ることができる。

■都内の桜の定番撮影地
3/21
　都内の桜が次々と満開に近いということと、天気が良いので10時過ぎから都内の桜を巡る撮影です。久し振りに東中野に向かいました。ここは菜の花と桜の取り合わせの撮影地として昔から知られていました。都内の撮影では柵をクリアしなければならないので、軽量の折りたたみのミニ脚立を持参しての撮影です。脚立というより「踏み台」といっていいほどのシロモノです。ほんの数センチの高さが意外とクリアしないのでこれは必需品です。2時間ほど場所を変えて「スーパーあずさ」や、E233系、E257系などを撮りました。夕方に駒場東大前のケンネル田圃に行き管理事務所で許可を取り、田圃の中から桜と井の頭線を再度撮りました。ここにはコヒガンザクラ、オオシマザクラ、ソメイヨシノが一度に花を咲かせてなかなか壮観な桜の風景を見ることができます。ただし、ベタな西日の順光なので花のディテールがない平凡な写真になってしまいました。花粉症の症状が最悪で、帰宅後はくしゃみ連発、ミズバナたらたらでかなり重症です。今年は覚悟していたのですが、やっぱり辛い。

東中野は桜と鉄道の名所。菜の花が加わり春爛漫。5分から7分咲きだった。

■桜を追って・・航空写真?
3/22
　今日も今が盛りの都内の桜を追っての撮影です。昨年撮った巣鴨の線路ッ端の桜並木に向かいました。昨年と桜の状態が違っているようです。それに駅近くにバックに桜を入れて山手貨物線を撮った場所は高いビルが建ち、シャッターチャンスの所がビル影が落ちて撮影はダメになりました。私がテレビ番組「写真家たちの日本紀行」で「鉄道風景は刻一刻と変化している。気が付いた時に記録する・・」と言った言葉を改めて実感した次第です。正午ごろ通過する「金太郎」の牽く3086列車まで粘ることにしましたが、30分経ってもやってきません。昨日、北海道は大荒れだったので大幅に遅れているようで、巣鴨を離れて王子に行きました。かねてから気になっていた北区役所の17階展望デッキに登りました。ほぼ真下に王子駅を見て都内のパノラマが広がります。鉄道も在来線、新幹線、都電までもが見渡せます。ガラス越しですが比較的きれいで無色で、クリアに撮ることができます。ここはぜひお薦めです。ただし三脚は厳禁です。ここではもっぱら新幹線を撮っていると2時間20分遅れの3086列車が通過しました。ここからの風景はまるでNゲージのジオラマを見ているようでした。一度帰宅して６時すぎに渋谷駅南口の桜丘へ家内共々夜桜見物に出かけました。知り合いの飲食店でドンペリを御馳走になり、ベルマーレで花見の食事を楽しみました。この季節、夜桜を見ながらイタリアンを食するのはこの季節の私たち夫婦のひそかな楽しみであります。

巣鴨の桜祭りでボンボリが設置されていた。北区役所17階展望席からの王子の俯瞰。飛鳥山の桜も見物できる。必撮!!300mmで真上からの流し撮り。「金太郎」の牽く3086列車は2時間20分遅れてやってきた。

■桜花のレインボー電車
3/23
　天気予報によると午後から天気が悪くなるというので、午前中に高井戸-浜田山間の中間にある幼稚園の桜の所へ行きました。ここはアジサイを撮影した時に気になっていた桜があり、咲くころには行くつもりでした。花の付きはイマイチですが、それでも3本の老木は壮観です。次々と電車がやってきて、レインボー電車も運用に入っていました。井の頭線の「桜」のテーマは、「レインボー電車と桜」なので、ここは力を入れて2本撮影しました。午前中は順光なので、決まった編成写真が撮れました。井の頭公園駅で家内と待ち合わせて井の頭公園内を散歩。凄い人出なのでランチは別のところで済ませることにしました。帰宅すると気温の高低差で少し冷えているため風邪気味のようです。咳が出て微熱があるようです。来週はいろいろ立てこんでいるので明日の日曜日は休養日にします。

桜に美しく映えるレインボー電車。さまざまな色の電車が来るので撮っていて楽しい。井の頭公園は桜満開。

■休養日とならず
3/24
　日曜日で天気も悪いこともあり、のんびりしてようと思っていましたが、お昼になってから晴れ間も出てきたので、家内と近所に散歩にでかけることにしました。桜満開の駒場東大教養学部のキャンパス内散策です。ソメイヨシノが満開で野球場の枝垂れ桜は落花盛んな状態でした。朝方は寒かったのですが歩いていると汗ばむほど暖かくなりました。構内の「イタリアン・トマト」でケーキとお茶をして途中のスーパーで買い物をして帰りました。今日はポイントが5倍になるというので、まとめ買いをしてしまいました。企画進行中だった新刊本がスタートすることになり、最終ページ構成と写真出しをしなければならず今週はバタバタと忙しくなりそうです。取り急ぎハードディスクの写真データ―をテーマごとに取りしてファイル化の作業を始めました。やり出すと没頭する性格なので、ひと段落付いた頃に大塚康生さんから電話があったときには0時を回ってしまいました。さきほどTOKYOMXで放送して録画した豪華配役陣による実相寺昭雄原作「円谷プロ50周年記念・ウルトラマンを作った男たち」(1989)をこれから見ようかと思いましたが、2時間を越す大作なので睡眠時間はたっぷりとることにしましょう。
■出版不況下にあって
3/25
　ようやく新刊本のスタートです。出版界は電子書籍、インターネットなどの影響で未曽有の不況、本が売れていないのです。特に若者の印刷物離れが進んでいるようです。それでもこたわりの「良書」は売れているのですから、これまでの出版の在り方を私自身が模索していました。今回の出版は、私のこだわりのテーマでオールカラーの写真集のような本になる予定です。対象は熟年層です。今日も朝から準備のデータと資料を揃えました。編集者の希望で取り急ぎ2ページ見開き分の見本原稿を写真添付で執筆しました。本編で流用できる「完全原稿」です。お昼すぎに出版社に出向き、入稿と今後の日程、構成などを打ち合わせ。夕方からはHDDからデータを取り出し編集作業です。画像修整、現像作業も兼ねて進行します。気が付いたら午前2時を回っていました。
■お花見宴会
3/26
　東京の桜が見ごろを終えつつあるのと、何とか午前中は天気が良さそうなので先日撮影した高井戸-浜田山間の桜と電車を再度撮影に出かけました。桜も満開で先日よりは花を付けていて、色合いもよさそうです。アングルを微妙に変えて何本かの電車を撮影しました。レインボーも急行渋谷行きでやってきました。昼前に順光の高井戸駅の吉祥寺側ホームでレインボーの急行電車の編成を撮り、JR吉祥寺駅で家内と待ち合わせて武蔵小金井駅でアニメ会社オープロ社長の並木孝さんと、ベテランアニメーター小田部羊一さんと待ち合わせて小金井公園でのお花見会場へ行き、オープロのスタッフ、アニメーターなど勢揃いで恒例のお花見に参加しました。満開寸前の桜の下で新人アニメーターも加わり、私たちは久し振りの大人数での花見の宴を楽しみました。お昼のワインは効きました。ここ小金井公園には林の中の小公園にC57186号機がスハフ32客車を従えて保存されています。リアルなホームの再現などで少し離れた所から見ればすぐにでも動きそうな見事な保存展示です。沖縄に咲く寒緋(カンピ)桜に美しく映えていました。

高井戸付近の高架を走る電車。小金井公園で久し振りのお花見宴会を楽しむ。同公園に保存されているC57。保存の雰囲気がいい。

■デジタルリマスターはいいんだけど
3/27
リマスター化されたリリィ・カルメンこと高峰秀子(2012年ペニス国際映画祭の上映ポスターから)
　１時からBSで見逃していたデジタルリマスター版の「カルメン故郷に帰る」が再放送されていたので、つい録画しながら見てしまいました。この映画は1951年(昭和26年)に制作されたフジカラーポジフィルムによる日本初の総天然色(カラー)映画です。オリジナルポジフィルムは保存状態の悪さからかなりの劣化退色していたそうで、放送されたのはデジタルリマスター版で、リマスターの作業に当たったスタッフが新たにクレジットに加えられています。:劇中に登場する草軽電鉄の情景なども見事なカラー再生です。見ていてふと思いました。この国産初の映画用カラーフィルムを生産した富士フィルムは、私のこれまでの人生より短い50数年でフィルムの生産をやめてしまいました。事実上「富士写真フィルム」の企業消滅だと私は思っています。そんなことより、この50年の間に作られた膨大なカラー映画の将来、未来はどうなるのでしょう。評価の高い商業的価値のある作品は、デジタルリマスターされますが、その他のフィルム映画はどうなるのでしょうか?、わが国の映画の将来にわたる映画関係者の文化的存在が問われるのではないでしょうか?。
　かく言う私は、本日、新刊書の写真データのHDDからの取り出しで深夜まで編集、リマスター作業をしていました。作業をしつつ、やはりデジタルは避けて通れない決定的なものになってしまったということを痛感しました。しかしデジタル写真によりシャッター押すだけの安易な使い捨て写真を撮る「カメラマン」が横行する昨今、私は写真家としての「文化(プライド)」は保ち通してゆくつもりです。
■デジタルリマスターでウルウル
3/28
　新刊書の見本構成のレイアウトが上がってきました。編集は旧知の「鉄」編集者のTさんなので、私の写真の「気心」を知っているので理想的なデザインが出来上がってきました。これで原稿執筆の弾みがつきます。週刊誌の校正に目を通して仕事をしていると、13時からBSで名作「二十四の瞳」のデジタルリマスター版を放送していたので、ちらちら見ながらの仕事です。昭和29年の製作で、当時小学２年生だった私は学校から集団鑑賞で映画館に行きました。以来、何度も見ているのですが、やはりラストのクラス会のシーンは、ウルウルどころか涙を流してしまいます。いい映画です。立派な反戦映画ながら文部省特選の映画でもあります。家内が外出で留守の私は仕事に熱中しすぎて夕食を食いはぐれてしまったので、家内の帰宅を待って共々に踏切近くの馴染みの焼鳥屋で夕食にしました。特別に出してくれたカツオのタタキに新タマネギが絶妙にマッチ。季節を感じた味でした。
■花吹雪
3/29
　午前中は原稿の手当てをして、午後から外出です。取材と散歩を兼ねて渋72系統渋谷-五反田のバスで目黒不動に行きました。72系統路線バスは興味あるバス路線です。目黒不動の参道内の桜が咲くバス停で何カットか撮影しました。バス停のすぐ脇には湧水による池があり、花弁が水面に散っています。東京は桜の季節を終えようとしています。再び72系統に乗り五反田駅まで行き目黒川の桜と池上線を撮りました。目黒川には散った花びらが上げ潮で幾学模様を描きながら流れて、はかない花を偲びました。品川駅に出て来週の取材旅行用の新幹線の切符の予約に向かいました。明日からの週末は都内ではおそらく最後のお花見となるでしょう。

不動前バス停は目黒不動境内に乗り入れている。桜の下では20分間隔のダイヤの待ち時間は苦にならない。目黒川に架かる高架を行く池上線の電車。

■花冷え
3/30
　冬に逆戻りです。温かかっただけに今日の冷え込みは応えます。暖房のエアコンを再起動して冬モノを再びひっぱり出しました。土曜日ですが仕事の準備でパソコンの前に座りっきりです。午後、昼食後に家内と散歩に出ました。駒場野公園の桜は落花さかんですが、大島桜が満開です。それに公園内にはヤマブキが咲き誇っていました。歩いていても暖かくならないので、2時間程度の散歩で帰宅。帰りにスーパーに寄って新キャベツを買いました。ついでにアンチョビのカンヅメを買い、今夜は新キャベツとアンチョビのパスタと、暖かいマタンゴ(きのこ)スープにすることに家内と一致しました。

花冷えの中、落下盛ん。オオシマザクラと彩りを競うソメイヨシノ。駒場東大前-池ノ上

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ミニ梅園で梅と電車を撮る次女。久し振りに親子三人で「鉄散歩」。レインボー1779編成(駒場東大前)


高井戸駅に進入する京王1900形と「新町」駅として登場した高架駅の高井戸駅。羽根木公園の梅はちょうど見ごろ。小田急梅ヶ丘駅が絵になるので「鉄」やっちゃいました。


地吹雪舞う浜小清水駅。この後の列車はすべて運休。急いでR391を弟子屈方面へ浜小清水を脱出、すでに地吹雪状態で視界は悪くなり、この後通行止めに。あやうく孤立するところだった。2010年2月浜小清水で撮影


「クォーレ」でのランチタイム。真っ昼間から赤ワインを飲んじゃいました。善福寺公園はすっかり春のたたずまい。


歩道橋からはコンデジのレンズがクリアする。こんな格好で撮影した。代官山駅は雑然としていた。この区間は地下化する。田園調布の名湧水「旧多摩川園内の湧水」


東急渋谷駅からラストランで祐天寺へ。SLがカレーを運ぶ。目の前には0系のスピードメーターが!!。近くの保育園に保存されているC57117号機の大動輪と、現役時代のC57117号機。昭和49年10月日豊本線青井岳にて撮影(デジタルリマスター)。


午後2時の都心の空。関東平野で発生した「黄砂」が強風で都心に来襲したようだ。中の写真は少し緩和された15時ごろ。右写真、普段はこのとおりの眺望だが、右のNHKも見えないほどだった。


カウントダウンの東横線の橋梁。堂々と走る金太郎の引く貨物列車。代官山駅で東横線から姿を消す9000系(左)。夕日に映える富士をバックに走る9001。この右上には彗星が現れるはずだったのだが。過去の彗星の写真


「小さいおうち」の撮影風景。山田組のチームワークで撮影が順調に進められる。狭いセット撮影なので監督の背中を見ながらの見学取材だった。第9ステージに建てられた「小さいおうち」のセット。


R246と東横線渋谷駅。渋谷川と東横線。この日は人だかりができた。渋谷桜丘「ベルマーレ」で好物のイタリアンで夫婦でメモリアルの食事。


並木橋交差点を行く東横線(青山方面から)、これが並木橋。鎌倉街道に架かりガード下に並木橋駅があった。ホームの一部が残る並木橋駅跡。渋谷駅付近の歩道橋は大勢の人が繰り出し歩くのもままならないほど。　東横線渋谷-代官山の思い出写真


満開の桜とレインボー電車。桜はいいねぇ。落日の多摩川鉄橋。やがて西空低くバンスターズ彗星が尾を引きながら、かすかに見えた。RAW現像でデジタル処理でトリミング。。


京王相模線とダイナミックに交差する武蔵野線。モクレンの咲く線路っぱたをコンテナ貨物が通過。高架下には紅梅が咲く。穴澤天神社の御神水は東京の名水と評判が高い。


駒場東大構内の枝垂れ桜は名木である。駒場東大前駅近くの桜は5分咲き。ケンネル田圃から見た井の頭線。コヒガンザクラとソメイヨシノが一緒に見ることができる。


東中野は桜と鉄道の名所。菜の花が加わり春爛漫。5分から7分咲きだった。


巣鴨の桜祭りでボンボリが設置されていた。北区役所17階展望席からの王子の俯瞰。飛鳥山の桜も見物できる。必撮!!300mmで真上からの流し撮り。「金太郎」の牽く3086列車は2時間20分遅れてやってきた。


桜に美しく映えるレインボー電車。さまざまな色の電車が来るので撮っていて楽しい。井の頭公園は桜満開。


高井戸付近の高架を走る電車。小金井公園で久し振りのお花見宴会を楽しむ。同公園に保存されているC57。保存の雰囲気がいい。


不動前バス停は目黒不動境内に乗り入れている。桜の下では20分間隔のダイヤの待ち時間は苦にならない。目黒川に架かる高架を行く池上線の電車。


花冷えの中、落下盛ん。オオシマザクラと彩りを競うソメイヨシノ。駒場東大前-池ノ上